受験生のあなたは河合や駿台、東進などこれまで複数回模試を受けてきたことでしょう。
どの模試でもE判定が続く場合
- 志望校に合格できないのでは...
- 志望校を諦めたほうがよいのではないか...
と気持ちは焦りますね。
ただし、模試がE判定ばかりだからといって必ずしも志望校に合格できないわけではありません。
そこで今回は「模試はいつまでE判定で大丈夫なのか」、「E判定しかない受験生が逆転合格する方法」を解説していきます。
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勉強しても成績が上がらない、むしろ下がってしまうという悩みがある場合は以下の記事を参考にしてください。
原因と対策をまとめています。
E判定の合格率とは
大学受験勉強中に自分の実力を試すために、模試を受けることが一般的ですね。
まずは模試の合格率についておさらいしましょう。
模試はA~E判定の区分で結果が出ますが、志望校に対する合格率は下図の通りです。
このようにE判定は合格率が20%以下のため、もしあなたが現在E判定だと合格の可能性が低いと考えるのは当然でしょう。
共通テストリサーチでの合格率も基本的には同様で、E判定の合格率は20%以下になります。
E判定しかなくても、いつまでなら大丈夫?
E判定しかないからといって必ずしも受験本番で失敗するわけではありません。
E判定を取った時期によってはこれから成績がどんどん上がっていくことでA判定に近づけていくことができるからです。
そして結論から言うと、高3の秋までは模試の結果がE判定しかなかったとしても十分に逆転合格は可能です。
高1〜高3の春なら気にしなくていい
高1・高2の段階で模試がE判定ばかりでもほとんど気にする必要はありません。
もちろん、この時期からA判定に近い方が良いのは間違いありませんが、高1・高2だとまだ受験勉強は本格化していませんよね。
- 部活
- 生徒会
- 習い事
このような行事を優先して勉強にあまり時間を割けていない人は偏差値が低く出てE判定が多いのは当然です。
高3の春の段階でも受験勉強を始めたばかりの方が多いので特に気にする必要はないでしょう。
(注意)
ただし高1・高2の段階から受験勉強を始めていて、模試の結果に成績が反映されていない場合は注意が必要です。
しっかりと勉強しているのに、模試の結果に表れないということは勉強のやり方が間違っている可能性が高いからです。
- 英語の文法の理解が完了していて長文読解を始めている
- 数学の教科書レベルの問題は全て解けるつもり
高1・高2で既にこのようなレベルの勉強ができるのに、模試の結果がずっと悪い場合は勉強法を見直す必要があります。
高3の夏(7〜9月)までならまだ逆転合格が可能
高3の夏にE判定しかなかったとしてもまだ逆転合格は可能です。
なぜかというと、高3の夏まではいわゆる基礎固めの時期だからです。
大学受験には大きく以下2つの時期があります。
ポイント
インプットの時期:知識を習得するための基礎固め
例)公式を覚える、理解する
アウトプットの時期:習得した知識を活かし応用する
例)理解した公式を使って演習問題を解く
特に部活に取り組んでいる高校3年生や勉強を始めるのが遅かった学生の場合、夏の時点でアウトプットに時間が割けていない傾向があります。
そのためどうしても模試で良い判定が出にくい状況です。
しかし夏以降にアウトプット型の勉強に移行することで成績がぐんと伸びる受験生はたくさんいます。
そのため夏までE判定であっても逆転できる可能性が十分にあるので、焦らず着実にやるべき勉強をすることが大切になります。
受験勉強で成績が伸びる時期と伸びない時期について、以下の記事でまとめているので参考にしてください。
高3の秋(10月・11月)の逆転合格はギリギリ
高3の秋になっても模試でE判定しかない場合、さすがに「志望校を下げる」ということが現実味を帯びてきますよね。
確かにその気持ちはよくわかりますが、場合によっては高3の秋のE判定からでも逆転合格することは可能です。
春〜夏にかけてインプット型の勉強、夏以降にアウトプット型の勉強を始める受験生が多いことは先ほど説明した通りです。
そしてアウトプット型の勉強に移行し、秋からようやく自分が理解した内容を自分の頭で応用できる力がつき始める受験生もいます。
このような受験生の特徴としては、やはり基礎固めをおこたらなかった受験生ばかりです。
勉強方法を間違えて基礎固めにあまり時間をかけなかった受験生は秋以降に成績が伸びません。
逆に基礎固めにしっかりと時間をかけ着実に勉強を進めてきた受験生は秋から一気に伸びる傾向があります。
(注意)
この時期に国公立志望でE判定の場合は志望校を下げることも視野に入れる必要があります。
国公立志望だと勉強する科目が多く、すべての科目を合格の水準まで上げるのには時間が足りない可能性があるからです。
私立志望の場合は3科目以下で受験することが多いので、勉強方法さえ間違えなければ逆転合格はまだギリギリ狙える時期です。
どちらにしても、併願校や滑り止めを戦略的に決めておくことが大事になります。
高3の冬(12月・1月)以降は逆転合格が難しい
12月や1月といった冬以降に志望校に対してE判定しか出ない場合は、逆転合格はかなり難しくなってきます。
やはり単純にここから成績を上げるためにの時間があまりにも少ないからです。
1月には共通テストがありますし、2〜3月にかけて一般入試・二次試験が待ち受けていますよね。
つまり共通テスト対策だけでなく、一般入試・二次試験対策である筆記の勉強もしておかなければなりません。
ここから逆転合格するためには、「マークシート形式で問題が解けるようになる」に加えて下記のような「志望校の過去問対策」という視点でも相当な努力をしなければならないのです。
一般入試・二次試験で出題される筆記試験の例
- 英作文
- 英文和訳
- 現代文の記述問題
- 理科の考察問題に対する記述 など
E判定しかない受験生が逆転合格する4つのコツ(高3の秋まで)
高3の秋までなら基礎固めをしっかりしていれば逆転合格することが可能であると説明してきました。
では実際にどのようなことを意識すれば逆転合格を実現するのか、より具体的に解説していきます。
焦らず基礎固めを徹底
これまで何度も説明してきたように、焦らず基礎固めを徹底することです。
基礎学力が定着していなければ、演習問題や過去問も解くことはできませんし、当然ながら模試の判定率を上げることもできないためです。
ポイント
焦って過去問などの演習問題ばかり解いていても、どの公式をどのように使うかを理解できていなければ意味がありません。
応用問題を解こうと思っても、それぞれの問題を理解するために必要な知識を、その都度埋め合わせなければならないため、時間の使い方が無駄になってしまうのです。
基礎固め=勉強の土台であり、この土台がしっかりしていれば模試の演習問題は理解度が上がります。
逆に土台がしっかりしていなければ、不安定な結果になる可能性が大きいのです。
そのため教科書レベルの各単元の練習問題が完璧に解けるようになるよう、しっかりと基礎固めをすることを心がけましょう。
英語に時間をかける
大学受験の合否を左右するカギは英語にあります。
英語は大学受験で一部の例外をのぞけば、文系でも理系でも必須の受験科目となっています。
そして配点も高く設定されている場合が多々あります。
例)慶応義塾大学の商学部(A方式)の配点
英語 | 200点 |
数学 | 100点 |
地理・歴史 | 100点 |
このように英語の配点が他の科目と2倍近くあることも決して珍しくはありません。
また、注目すべき点として、実は英語は他の科目と比べて点数が安定しやすいという特徴があります。
一度覚えた文法や単語を受験まで覚えておけば、高得点が期待できます。
もう一つ重要なことは、英語が苦手な受験生が非常に多く、英語を得意科目にできれば他の受験生と大きな差をつけることができるのです。
英語は単語や文法の暗記量が多く、安定して高得点を取るためには多大な時間を要するため、諦めてしまう受験生が多いのです。
そのため英語には時間をかけて確実に点数を取れるようにしておくことで、逆転合格はかなり現実的になってくるのです。
英語の勉強法については単語、文法、長文それぞれで以下の記事にまとめているので参考にしてください。
メモ
もちろん、あなたの志望校では英語の配点が低く、逆に国語や数学の配点が高いと分かっている場合はそちらの科目を優先するようにしましょう。
志望校合格までの受験戦略を立てる
志望校合格までに必ずしておかなければならないことが、受験戦略を立てることです。
しかし、多くの受験生はこの受験戦略をおろそかにし、非効率な勉強の進め方をしてしまっているのです。
【2022年の大阪大学の前期の理学部の場合】
国語 | 100点 |
英語 | 50点 |
地歴・公民 | 50点 |
数学 | 50点 |
理科 | 50点 |
英語 | 200点 |
数学 | 250点 |
理科 | 250点 |
理学部 生物科 生命理学コースの合格最低点:553点/1000点満点
このように2022年の大阪大学の理学部を例にすると、1000点満点のうち英語が250点、数学が300点、理科が300点とこの3科目で9割近い点数配分であることが分かります。
つまりこれら3科目を得意にすれば合格の確率は上がるため、英語、数学、理科の勉強にかなりの比重をかけるべきなのです。
共通テストの点数配分だけ見ると国語の配点も高いように見えますが、実際は全体の1割に過ぎません。
国語や社会の勉強があまりできていなくて偏差値が低かろうと、英語、数学、理科の勉強をきちんとすれば十分逆転合格は可能になるのです。
志望校合格から逆算してやるべきことを整理する
志望校合格への判定を上げるためには、まずは現在の成績からやるべきことを把握することが大切です。
E判定だったから他の人よりもただ問題をたくさん解けば判定が上がるわけではありません。
自分の苦手科目・分野の自己分析や志望校の合格基準など様々な情報から、あなたが逆転合格するためにどのように勉強を進めていくべきか計画を立てていくことが重要になります。
そして一つ忘れてはいけないことが、あなたの目的はすべての問題を解けるようになることではなく、志望校に合格することのはずですよね。
そのためにも志望校の合格ラインを取るために、受験日から逆算して計画・対策を考えるのです。
このようなスケジュールをさらに週ごと、日ごとに細かくスケジューリングしていくことで、志望校合格を成し遂げる道のりを逆算で作り上げていくことができます。
E判定しかない受験生が逆転合格する3つのコツ(高3の冬以降)
先ほどは高3の冬以降に模試でE判定しかない場合、逆転合格することが難しいと説明しました。
しかし「それでも志望校を諦められない」という受験生のために、どうにか逆転合格するためのコツを解説していきます。
受験する科目を減らせるか調べる
受験までに成績を上げるまでの時間が確保できない場合は、受験する科目を減らせるか調べてみましょう。
この方法は今まで対策していた入試の方法を変えることになるため苦肉の策とも言えます。
しかし、もし受験する科目を減らすことができれば、当然ですが他の受験科目に費やせる時間が増えますし、たくさんの応用問題を解く時間が確保できます。
つまりあなたが受験する科目の完成度を上げることができ、気持ちの負担も減らすことができるのです。
私立大学の場合、学部を少し変えるだけで受験科目が変わることもありますので、あなたが優先するべきことと照らしながら、科目を減らすことができるか調べてみるのもいいでしょう。
あなたの目的が「〇〇大学に入学すること」なのであれば、その大学の中であなたが行きたい学部ではなく、一番合格しやすい学部に志望校を変えるという考え方です。
私立大学志望なら共通テスト対策は捨てる
国公立大学を志望している場合、必ずと言っていいほど共通テストを受ける必要がありますが私立大学を志望の場合はそうではありません。
一般入試によるテストだけで合否を決める受験方法があるためです。
そして私立の一般入試の過去問分析を行うと下記のような特徴があったり、傾向をつかみやすいことがあります。
- 英作文問題が必ず出題される
- 理科で出題される範囲が毎年偏っている
- 社会(日本史、世界史)は一つの時代に関する問題ではなく、時代をまたがった流れに関する出題が多い
このようなことをいち早く分析し、この一般入試に合格することだけに全力を注ぐことで逆転合格も不可能ではありません。
私立大学志望の受験生が共通テストを受けるメリット・デメリットを以下の記事で解説しています。
しっかりと理解した上で共通テスト対策を捨てるかどうか判断するようにしましょう。
苦手な科目や配点が小さい科目は捨てる
たとえ模試の判定がE判定であろうと、戦略によっては得意科目を伸ばし続けることで逆転することも可能ではあります。
【2022年、明治大学の経営学部の場合】
(学部別入試)
国語100点、英語150点、地歴・公民・数学のいずれか100点
合格最低点:225点/350点満点
上記の明治大学の経営学部の学部別入試を例にします。
もしあなたが国語が苦手なのであれば英語と日本史等の2科目に全力を注ぎ、国語の勉強はある程度捨てる戦略をとることも重要です。
もし国語で3割、英語で8割、日本史で8割の正答率だった場合
国語:30点/100点満点
英語:120点/150点満点
日本史:80点/100点満点
合計:230点/350点満点
このように2022年の合格最低点である225点を超えることができるのです。
もちろん、どの教科も満遍なく高得点をとれることが理想的ではありますが、高3の冬以降にE判定しかない受験生が志望校に逆転合格するためにはなりふり構っていられないのです。
そのためにはこれまでに紹介したコツを参考に、どうすれば逆転合格できるかという戦略を立てる必要があるのです。
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共通テストや志望校対策の講座も充実!
入試やテストで高得点が狙える力がつきます
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