大学受験の英語の試験は長文読解の形式がほとんどですので、長文読解の能力は必ず必要な力になります。
そして長文読解能力は大学入試がセンター試験から共通テストに変わったことでより必要な能力になってきています。
今回は当塾の生徒にもお伝えしている偏差値60以上を目指せる英語長文の勉強法とコツを紹介していきますので、長文読解が苦手な人は是非参考にしてください。
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大学受験の各科目の勉強法を下記にまとめているので、英語以外の科目も参考にしてみてください。
英語の長文読解はこれまでの勉強の積み上げ
英語の長文読解を解くためには、長文問題をひたすら解き続けたり、何かを暗記したからといって得意になるわけではありません。
これまで勉強して積み上げてきた能力を最大限活かし、さらに磨き続けることでどんどん読めるようになってくるものなのです。
具体的には英語の長文読解には以下の勉強を積み上げておく必要があります。
- 英単語、英熟語
- 英文法
- 英文解釈
英単語、英熟語
当然のことですが単語、熟語が分からなければ英文を見ても全く意味が分かりませんよね。
そのため英語長文読解の勉強を始めるまでにある程度英単語と英熟語の勉強を仕上げておく必要があります。
英単語の勉強法についてはこちらの記事を参考にしてください。
→大学受験で英単語を覚える7つのコツ・勉強法【暗記が苦手な人必見】
英文法
単語、熟語が分かったとしても英文を構成している関係詞や不定詞などのルールが分かっていなければ英文を正しく読み取ることができません。
英文法の勉強法についてはこちらの記事を参考にしてください。
→大学受験の英文法は2種類の勉強法が必要!いつまでにマスターするべきか【できない人必見】
英文解釈
英文法を勉強することでどのようなルールで英文が書かれているかが理解できるようになりましたが、最後にその内容を正しく把握する力が必要になります。
それは英文法とは別に英文解釈の勉強をする必要があります。
英語の長文読解の勉強法
ここからは英語の長文読解の問題に取り組む際にどのように勉強を進めていけば良いか流れを解説していきます。
- まずは時間を決めて問題を解く
- 時間無制限で全文の構文と意味を把握する
- まとめた構文と意味に従って再度問題を解く
- 答えあわせをする
- 間違った原因を分析する
①まずは時間を決めて問題を解く
共通テストでも一般入試・二次試験でも長文読解問題は必ず出題されますが、当然時間の制限があります。
つまり大学受験英語では速く(速読)・正確(精読)に読み取る力が求められているのです。
そのため、まずは決められた時間内でどれだけ正確に読み取れているかを知るために、時間を決めて問題を解くようにしましょう。
問題集であれば目安時間が記載されていることが多く、過去問であればどの大問にどれぐらいの時間をかけるかという戦略をあらかじめ立てて、その時間に従って問題演習を進めるといいでしょう。
このようにして、まずは自分の現在の力を把握することが大切になります。
②時間無制限で全文の構文と意味をまとめる
決められた時間で問題を解いた後、次は時間無制限で全文の構文と意味をまとめるようにしましょう。
そうすることで時間をかければきちんと全文の構文と意味を理解することができるのか、それとも一部の文章は時間をかけても今の自分では意味が分からないのか自分の現状を把握することができます。
③まとめた構文と意味に従って再度設問を解く
先ほど長文の全文の構文と意味をまとめたかと思いますが、その次はまとめた内容に従って再度設問を解くようにしましょう。
この時、最初の①で時間制限内に解いた回答も残しておくことが大事になります。
またこの時、共通テストのように設問が選択問題の場合が多くあります。
その場合は回答として選択したものの根拠と、それ以外が不正解である根拠を整理しておくようにしましょう。
④答え合わせをする
- 時間を決めて解く
- 全文の構文と意味をまとめる
- まとめた構文と意味に従って再度設問を解く
これらのことが完了した時、つまり①と③で2回問題を解いているためそれぞれ2つの答えがある状態で初めて答え合わせをするようにしましょう。
⑤間違った原因を分析する
①と③の回答があり、それぞれの答え合わせが完了しました。
当然時間をかけて一文一文読み取った上で回答した③の回答の方が正答率が高かったかと思います。
つまりそれぞれで正解、不正解の原因は簡単に以下のようにまとめることができるのです。
- ①:正解、③:正解
→速読、精読ともにできていた - ①:不正解、③:正解
→速読を意識した際に精読できていない - ①:不正解、③:不正解
→時間をかけても精読する力が足りない - ①:正解、③:不正解
→たまたま①の時は正解しただけで精読できていない
このように分析することができ、自分はどのパターンが多いかを確認して今後の対策に活かすことが大事になります。
(①:不正解、③:正解 が多い場合)
精読する文法や英文解釈の力は身についているので速読の練習をする必要があります。
(①:不正解、③:不正解 が多い場合)
いくら速読の練習をしても意味はなく、まずは時間をかけてでも英文を正しく読み取る単語、文法、英文解釈から見直していくことをオススメします。
英語の長文読解中で意識するべき5つのコツ
ここからは実際に英語の長文読解を解いている時に意識するべきコツについて解説していきます。
- 返り読みをしない
- 頭の中で日本語に訳さない
- 初見の単語は推測する努力をする
- メリハリをつけて読む
- まずは設問を読む
返り読みをしない
返り読みとは、英文を一度最後まで読んでから後ろから訳して意味を理解していく読み方です。
The book that I am reading is a thrilling mystery novel.
私が読んでいる本は、スリリングなミステリー小説です。
例文なので少し簡単な英文ですが、これは頭の中で簡単に意味を理解できるかと思います。
しかし実際に長文を読んでいる時は上記の日本語訳に綺麗にまとめる必要はなく、「その本 私が読んでいる は スリリングなミステー小説」のように前から読み続けることが重要になります。
もちろんこの時thatが関係詞の役割で、どの部分にかかっているかを理解しながら前から読みすすめていくことが大事になります。
学校の授業ではどうしても長文を読む力よりも綺麗な日本語訳にまとめることばかり求めますが、大学受験英語の長文読解では前から読みつつ自然に英文の構文と意味を理解する読み方をしなければなりません。
頭の中で日本語に訳さない
The book that I am reading is a thrilling mystery novel.
この本 私が読んでいる は スリリングなミステー小説
先ほどは「前から読む」ということをお伝えするために上記のように読むことをお伝えしましたが、大学受験の英語の長文読解ではこのように頭の中で日本語訳を作っていては時間が足りません。
そのため英文をきちんと英文のまま意味を理解して読み進めることが大事になります。
分からない単語は推測する
英語の長文読解に取り組んでいると分からない単語というのは必ずと言っていいほど出てきます。
分からない単語が単語帳に記載されているものであれば覚える必要がありますが、単語帳に記載がないものは覚える必要がないというのが当塾の方針です。
そのような単語の多くは覚えるのではなく、推測することで英文を読みすすめていくことが可能になります。
そして、この単語を推測する力は志望校のレベルが上がるほど求められる能力でもあるのです。
例文)The phenomenon of mass migration, which has been driven by factors such as war, poverty, and environmental degradation, poses significant challenges for governments and societies around the world.
例えば上記のような英文があり、migrationとdegradationの意味が分からなかったとします。
(migrationの推測)
戦争や貧困、環境の何かによって引き起こされた現象であることは分かります。そこから良くないこと、悪いことであることはおおよそ見当がつくはずです。
そこから「飢餓」や「移民」、「孤児」などと予想しながら読み進めていけば問題ありませんし、これ以降でヒントとなるような表現があればそこから特定することも可能です。
またmigrationという単語は覚えていなくても、migrate(移住する)という単語を覚えていればmigrateの名詞系であることが推測できます。そこから「大量の移民」であることが分かります。
(degradationの推測)
andで戦争、貧困と並べられていることから否定的な意味であることが予想でき、環境が悪化することだと推測することができます。
また単語の勉強法でもお伝えしているようにde-の単語は成り立ちから(下へ、離れて)というニュアンスを持つことが多いので環境にとってマイナスな状況であることが推測できるのです。
そのため最終的な日本語訳としては「戦争や貧困、環境悪化などの要因によって引き起こされた大量移民の現象は、世界中の政府や社会に重大な課題を投げかけた」というようになります。
単語の勉強法については下記の記事を参考にしてください
大学受験で英単語を覚える7つのコツ・勉強法【暗記が苦手な人必見】
メリハリをつけて読む
英語の長文読解では数百あるいは千以上の単語数の長文を読むことになります。
全ての文章に対して全力で時間をかけて読むのではなく、重要なポイントや設問と関係するポイントはしっかりと時間をかけ、時には構文や日本語訳をしながら読み進めます。
その一方でそれほど重要でないポイントにはそれほど時間をかけずにメリハリをつけて読み進めててことが大事になります。
特に長文の始まりや段落の始まりの文章はその後の長文の主題が書かれていることが多いので、このようなポイントではある程度時間をかけてでもしっかり読み取ることが大事になります。
最初に設問を見る
長文を読み始める前に設問を見ることで得られるメリットがいくつかあります。
- 話の内容が予想できる
- 設問に関係するポイントを重点的に読める(メリハリ)
- 長文→設問→長文という二度手間を防ぐことができる
このように先に設問を見ておくことで、長文のどこを重点的に時間をかけて読むべきなのかが1回目に読み始めた段階で分かります。
しかし先に長文を読んでしまうと長文(1回目)→設問→長文(2回目)と2回目でやっと設問の答えを探すことになって二度手間になってしまうのです。
英語の長文読解が苦手だと感じる原因
ここまで英語の長文読解の勉強法について解説してきましたが、やはり長文読解が苦手だという受験生は多くいます。
その原因と解決法について解説していきますので最後まで読み進めてください。
- 覚えたつもりの単語、熟語が思い出せない
- 覚えた文法や構文が長文だと見つけられない
覚えたつもりの単語、熟語が思い出せない
これは英語の長文読解の勉強を始めたての受験生に多いのですが、単語帳では覚えているつもりでも長文になるときちんと意味が思い出せないということがあります。
これは単語のインプットはできているのですが、覚えた単語をきちんと自分の頭の中で使うアウトプットができていない可能性が高いのです。
単語の意味を覚えたつもりでも品詞を意識してないあまり、それが動詞なのか形容詞なのか分かっていなかったりするパターンもあります。
詳しくは下記記事の最後の方の「「英単語帳で覚えたけど、長文になると読めない」という悩み」という部分で解説を載せているので参考にしてみてください。
大学受験で英単語を覚える7つのコツ・勉強法【暗記が苦手な人必見】
覚えた文法や構文が長文だと見つけられない
文法の勉強をしたのに、いざ長文になると全然活かせないという悩みを抱えている受験生も多くいます。
not only A but also B(AだけでなくBも)という構文を例に説明すると、文法の参考書や問題集には以下のような短い例文が記載されていることがほとんどです。
He is not only a great musician, but also a talented writer.
彼は優れた音楽家だけでなく、才能ある作家でもある。
しかし、実際の長文問題は下記のように文章のが長く、内容がより複雑化して出題されることがほとんどです。
She received a standing ovation from the audience, which not only boosted her confidence but also helped her realize that sometimes taking risks and facing your fears can lead to great rewards.
彼女は観衆からスタンディングオーベーションを受けたことで、自信を回復するだけでなくリスクを冒して自分の恐怖に立ち向かうことが時には素晴らしい報酬をもたらすことを気づかせた。
このように一文が長くなってしまうとその中に関係詞が含まれていたりすることで、勉強した文法や構文を使い切れなくなってしまうことがあります。
このような悩みを抱えている受験生は精読の力が不足しているため、先ほどの勉強法で紹介した「②間無制限で全文の構文と意味をまとめる」と「③まとめた構文と意味に従って再度設問を解く」の流れを重視して勉強することが大事になります。
それでも難しいという場合はもう少し短い英文解釈の勉強に戻ることをオススメします。
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