理系の受験生であれば社会の共通テストでどれを選択しようか悩んでいる方はたくさんいるでしょう。
- 日本史
- 世界史
- 地理
- 倫理・政治経済
それぞれにメリット・デメリットがあります。
理系の方はどの科目を選択すると効率良く受験に臨めるのか解説していきます。
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目次
社会の共通テストの平均点
まずは各科目の共通テストの平均点の推移を確認していきましょう。
下記の表を見ると、倫理・政治経済は比較的平均点が高い印象を受けます。
それ以外の日本史、世界史、地理に関しては年度により点数の幅はあれど、基本的には60点前後で推移していることが確認できます。
そのため、「共通テストの得点のしやすさ」という視点では、どの科目を選んでも特段の有利不利はないと考えられます。
2021年 | 2022年 | 2023年 | |
日本史 | 64.26 | 52.81 | 59.75 |
世界史 | 63.49 | 65.83 | 58.43 |
地理 | 60.06 | 58.99 | 60.46 |
倫理・政治経済 | 69.26 | 69.73 | 60.59 |
理系には地理選択がおすすめされる理由
理系の学生は地理を選択することが一般的です。
それは多くの理系の学生にとって地理選択が一番有利に受験勉強を運べるからです。
なぜ理系の学生には地理がおすすめなのか理由を解説していきます。
- 暗記量が少ない
- 勉強量と点数が比例しにくい
- 理系は社会の配点が小さい
暗記量が少ない
やはり日本史や世界史と比べて、地理は暗記量がかなり少ないという点が理系の学生に選ばれる一番の理由です。
理系の受験生は数学・英語・理科の勉強がメインになりますが、どれも基礎固めに時間がかかる科目です。
そして基礎固めが完了した後も、着実に学力を上げていくために毎日コツコツと時間をかけて勉強をしていかなければなりません。
理系の受験生は社会のために時間をあまり割くことができないため、暗記量の少ない地理がおすすめされるのです。
勉強量と点数が比例しにくい
日本史や世界史は勉強して暗記した分だけ点数に直結しやすいという特徴があります。
しかし地理はグラフや表の読み取りなど、暗記以外でも点数が取れることが多い科目です。
逆を言えば、日本史や世界史と比較すると、教科書や参考書を暗記したからといって安定して高得点が狙うことが難しい科目とも言えます。
つまり、下記のような基準で社会科目を選ぶことが文系、理系のそれぞれの学生にとって得策になるのです。
- 文系の学生:社会に多くの時間をかけられる
→日本史や世界史で高得点を狙いに行く - 理系の学生:社会に時間をかけたくない
→時間をあまりかけなくても、そこそこの点数が狙える地理を選択
理系は社会の配点が低い
最後に、理系で受験する場合、社会の配点は他の科目に比べてかなり低いことが特徴的です。
そのため社会の重要度は高くなく、優先して勉強する科目ではありません。
だからといって全く勉強するわけにもいきません、
そのため理系の受験生にとっては、そこそこの勉強をすればそこそこの点数が狙える地理という科目が一番バランスが良いのです。
理系で日本史や世界史を選択すると後悔する理由
「理系の受験生が日本史や世界史を選択すると後悔する」と言われることが多々ありますが、それは本当なのでしょうか。
ここまで理系の学生が地理を選択する理由について解説してきました。
ここからは理系の学生が日本史や世界史を選ぶべきではない理由について解説します。
- 暗記量がとても多くて時間が足りない
- 勉強量が点数に直結しやすいため文系の受験生に負ける
暗記量がとても多くて時間が足りない
日本史か世界史、あるいは地理のどれを選択しようか悩んでいる方は、教科書を見比べてみてください。
日本史と世界史の教科書は分厚く、その中に出てくる重要語句の数も地理とは比較にならないほど多いはずです。
そのため暗記量がとても多く、暗記が苦手な方であれば特に苦労するはずです。
理系の受験生であれば英単語の暗記や古文・漢文の暗記をしながら、数学や英語、理科の問題集を積極的に解いていく必要があります。
そうするとどうしても日本史や世界史は後回しになり、結局時間が足りなくて勉強が終わらないことが多々あります。
そのため理系の受験生は日本史や世界史を選択するべきではないのです。
勉強量が点数に直結しやすくて文系に負ける
先ほども解説したように日本史と世界史は勉強した分だけ点数に直結しやすい科目です。
そのため文系の受験生は積極的に日本史や世界史を選択します。
理系の方で社会のテストを受けるのは共通テストのみというのが一般的でしょう。
つまり、数学や理科に時間を割かなければならない理系の受験生にとって、日本史や世界史の科目に限ってはそのような文系の受験生と戦わなければなりません。
当然、日本史・世界史にかけられる時間は文系の学生の方が多いため、実際の共通テストでも負けてしまうのです。
それでも理系で日本史や世界史を選択する場合の条件
ここまで理系の受験生は日本史や世界史を選択すれば後悔するため、地理を選択するべきであることを説明してきました。
しかし、それでも日本史や世界史を勉強して大学受験に臨みたいという理系の学生もいるでしょう。
その方はこれから紹介する条件に全て当てはまる場合は、日本史や世界史を選択しても問題ありません。
- とにかく歴史が好き、得意
- 小・中学校から歴史はしっかり勉強してきた
- 共通テストの過去問が解けそう
- 他科目の勉強時間が減る覚悟がある
とにかく歴史が好き、得意
理系の受験生で日本史、世界史を選択するのであれば、第一条件として歴史が好きで得意である必要があります。
「好きこそ物の上手なれ」という言葉があるように、好きな科目は勉強もはかどりますし、成績も伸びやすいでしょう。
受験勉強が本格化する前から個人的に勉強するぐらい歴史が好きであるということが大前提です。
小・中学校から歴史はしっかり勉強してきた
特に日本史という科目は小・中学校の時から歴史の授業で少しずつ学んできました。
高校の日本史ではこれまでに学んできたことをより深く掘り下げて勉強していきます。
そのため、小・中学校でしっかり歴史の勉強をしてきていないと、しっかり学んできた人と比べて土台となる知識で負けてしまうことになります。
小・中学校でしっかりと学んできていない人は、他の受験生が既に暗記している語句から暗記していく必要があるため、余計に時間がかかってしまいます。
そのため小・中学校で学んできた内容が十分に暗記、理解できている必要があります。
共通テストの過去問が解けそう
日本史や世界史といった社会科目は、他の科目と比較しても日常の教養として触れる機会が多い科目です。
つまり勉強する前から一人一人持っている知識の量に偏りが出やすい科目なのです。
そのため、まずは共通テストの過去問をパーっと見た時に、解けそうな問題があるか確認してみましょう。
まだ勉強していない段階で実際に解ける必要はありませんが、「問われている内容は分かるから、勉強すれば解けそうだな」という感覚は必要です。
このような感覚を持てた人であれば、日本史や世界史の知識がある方ですので、勉強して成績を伸ばすことが期待できます。
他科目の勉強時間が減る覚悟がある
ここまで紹介してきた条件に全て当てはまっていたとしても、やはり教養で知っている内容と勉強して深堀していく内容は異なります。
そのため日本史や世界史を選択した場合、どちらにしても受験勉強に多くの時間を割くことになります。
そのため他の理系の受験生が数学や英語、理科に時間をかけている間も、あなたは日本史や世界史の勉強をすることになるでしょう。
このように数学や英語、理科といった配点が大きい科目の勉強時間が減ってでも日本史や世界史を選択することで、あなたの受験勉強を有利に進められる自信があるでしょうか。
これらすべての条件を満たしているのであれば、日本史や世界史を選択しても問題ないかもしれません。
日本史と世界史の向き不向きについては以下の記事でまとめていますので参考にしてみてください。
地理と倫理・政治経済ならどっちがおすすめ?
ここまで理系の受験生には地理がおすすめだと説明しましたが、少しマイナーな科目に倫理・政治経済があります。
これは学校によっては授業がないこともありますので、独学で勉強している受験生も少なくありません。
そして、本題の地理と倫理・政治経済ならどちらがおすすめかという疑問に対する回答です。
共通テストの過去問を見て、倫理・政治経済が解けそうだと感じるのであれば倫理・政治経済を選択しても良いと思います。
ただし、倫理・政治経済は問題の文章が長いことが多く「難しそう」「よくわからない」と感じるのであれば地理を選択することをおすすめします。
現代社会、倫理、政治・経済は要注意
ここまで紹介してきた科目以外にも「現代社会」「倫理」「政治・経済」といった科目があります。
しかしこれらの科目は大学によっては共通テストを受けても、受験で利用できない可能性があるので注意が必要です。
もしこれらの科目を選択しようと考えているのであれば、必ず志望校の受験科目を確認してから決断するようにしましょう。
もし志望校で利用できるのであれば、先ほどと同じように共通テスト過去問を見て「解けそう」という感覚を持てるかどうかで判断しましょう。
結論:理系の共通テスト社会は地理を選択することがおすすめ!
最終的な結論としては、やはり理系の共通テスト社会は地理を選択しておくことがおすすめです。
- 国公立理系であれば地理を選択しておけば、ほぼすべての大学に受験できる
- あまり時間をかけずに、そこそこの点数が狙える
- 学校で授業を受けられる
地理はこの3つのメリットがあるため、理系の受験生にとっては効率良く勉強を進めることができます。
共通テストの社会でどの科目を受けようか悩んでいるのであれば、地理を選択しておけば大きな間違いはないでしょう。
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地理の勉強方法について下記にまとめているので、参考にしてみてください。