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志望校の決め方

【大学受験の滑り止めの決め方】5つのポイントを解説!滑り止めを受けないはアリ?入学金は必要?

受験生であれば、大学受験では滑り止めを受けることが大切だと一度は聞いたことがあると思います。

滑り止めを受けることで志望校に不合格だった時の保険にもなるため、滑り止めの大学の役割はとても大きなものです。

しかし滑り止めの大学を受かるために、志望校の対策をおろそかにしては本末転倒ですよね。

そこで、今回は志望校への合格を目指しつつ、効率よく滑り止めの大学を決める5つのポイントを解説していきます。

また、滑り止めを決める際の注意点や疑問点も解説しているので、ぜひ最後まで読み進めてください。

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大学受験で「滑り止めを受けない」はアリ?

「志望校だけに絞っているので、滑り止めは受けなくてもいいですか?」という質問をもらうことがありますが、基本的には滑り止めも受けるようにしましょう。

受験勉強を始めたての頃は「志望校に絶対合格できる!」と思っていても、入試が近づいてくる頃には「やっぱり志望校以外も受けた方がいいかな」と不安になってくる受験生はたくさんいます。

その時、最初から滑り止めも計算に入れて勉強を進めている受験生と、入試が近づいてから滑り止めの大学を探し始める受験生では結果に大きく差が出ます。

志望校に合格することが一番大切ですが、志望校に合格できなかった時にどれだけ自分が納得できる滑り止めを用意しておくかで、今後の大学生活も全く異なります。

そのため滑り止めは受験することを強くおすすめします。

大学受験で滑り止めを受けるメリット

大学受験において滑り止めの大学も受験しておくメリットは大きく3つあります。

  • 志望校に落ちた時の保険になる
  • 精神的に楽な気持ちで志望校に臨める
  • 志望校の入試本番の練習になる

志望校に落ちた時の保険になる

滑り止めの大学を受験しておく目的は、やはり志望校に落ちた時の保険になるということです。

特に現役で大学進学を目指している場合は、滑り止めの大学を準備しておかないと「志望校に落ちて行く大学がない」という状況に陥る可能性があります。

また、志望校に落ちた場合は浪人を覚悟している場合でも、ある程度受験が終わってから気持ちが変わることも珍しくありません。

「浪人も視野に入れていたけど、もう一年受験勉強に集中できる気がしない」と考えて滑り止めの大学に入学する受験生もいます。

そのため、志望校に落ちた時の保険になる大学を準備しておくことはとても大切なことなのです。

精神的に楽な気持ちで志望校に臨める

「この大学に受かるしかない」と考えて志望校の入試本番に臨むよりも、「最悪滑り止めの大学がある」と考えて入試本番を迎える方が気持ちは楽になります。

そして後者のように楽な気持ちで入試本番を迎えた方が、本来の力を発揮しやすい傾向にあります。

そのため滑り止めの大学を受験しておくことは、志望校に落ちた時の保険だけでなく、志望校に合格するためにも良い影響を与えてくれるのです。

志望校の入試本番までの練習になる

入試本番というのは普段の塾や自宅で勉強している環境とは大きく異なります。

実際に大学に出向いたり、特設会場などで試験を受けることが一般的ですが、周りはライバルだらけなので空気はかなりピリピリしています。

そのような空気の中で自分の力を出し切るためには、環境に慣れておくことも大事になります。

その面では滑り止めの大学を受験しておくことで、入試本番の雰囲気を感じることができるので、志望校のための良い練習になるのです。

大学受験の滑り止めを決める5つのポイント

大学受験において、滑り止めの大学を決める際に重要なことは下記の5つになります。

順に解説していきますので確認していきましょう。

  • 志望校と同じ科目で受験できる
  • 志望校と問題の傾向が似ている
  • 共通テスト利用で合格できるレベルの大学
  • 通える大学を選ぶ
  • 少しでいいので、興味を持てる大学にする

①志望校と同じ科目で受験できる

滑り止めの大学を選ぶうえで大切なことが、志望校と同じ科目で受験できる大学を選ぶことです。

滑り止めの大学を受けるためだけに、志望校の受験で必要ない科目まで勉強してしまうのはとても非効率ですので注意しましょう。

そして、できるだけ科目ごとの配点も同じような大学を選ぶことをオススメします。

例えば、下記は2023年前期の一橋大学経済学部の入試科目と配点ですが、数学の割合がとても高いことが分かります。

そのため一橋大学の経済学部を第一志望としている場合、文系の受験生でも数学の対策に多くの時間を割くことになるでしょう。

このような場合、滑り止めの大学が経済学部であっても数学で受験できる大学や数学の配点が高い大学を選んでおくことで、効率良く対策をすることができます。

一橋大学 経済学部(2023年前期)

国語40点
英語40点
地歴・公民20点×2
数学20点×2
理科50点
共通テスト(210点満点)
国語110点
英語260点
地歴160点
数学260点
個別学力検査(790点満点)

②志望校と問題の傾向が似ている

志望校と滑り止め大学は同じ科目で受験できることが大切ですが、それと同じぐらい志望校と問題の傾向が似ていることも重要になります。

共通テスト利用のみで受験する場合は気にする必要はありませんが、私立大学の一般入試での受験を考えている場合はこのような考え方はとても重要です。

例)

志望校の英語の二次試験・一般入試で英作文が出題されない場合、滑り止めの私立大学の一般入試でも英作文が出題されない大学を選ぶことをおすすめします。

滑り止めの大学に受かるためだけに英作文の対策をすることは非効率な勉強になってしまいます。

「志望校対策」と「滑り止め対策」という二本の道ではなく、「志望校対策」という一本の道の途中に滑り止めの大学があるというイメージを持つようにしましょう。

③共通テスト利用で合格できるレベルの大学

国公立志望でも私立志望でも、滑り止めの大学は私立大学になるはずです。

多くの私立大学では共通テストの結果だけで合否が決まる共通テスト利用の入試方式を採用しているので、できるだけその共通テスト利用で合格できるレベルの大学を選ぶようにしましょう。

共通テスト利用と一般入試の両方で出願していても、共通テスト利用で合格していれば一般入試を受験する必要がなくなります。

また一般入試は大学ごとに対策をする必要がありますが、共通テストは志望校も滑り止めも違いはありません。

そのためできるだけ共通テスト利用で確実に受かるようなレベルの大学を選んでおくことで大学受験を有利に進められるのです。

ただし、滑り止めの大学でも共通テスト利用だけでなく一般入試の出願はするようにしましょう。

もし共通テストで失敗した時のために、一般入試で受かるための準備はしておくべきなのです。

④通える大学を選ぶ

滑り止めの大学を選ぶ時に偏差値のレベルだけで大学を決める受験生がいますが、現実的に通えるかどうかはとても大事なことです。

また、その大学に通うために地元を離れて下宿や一人暮らしをしても良いかどうかも重要になります。

「志望校のためなら地元を離れてもいいけど、滑り止めの大学なら自宅から通いたい」と考えることは何も不思議ではありません。

もし上記のような考えがあるのであれば、滑り止めの大学は自宅から通える大学を選ぶようにしましょう。

⑤少しでもいいので、興味を持てる大学を見つける

滑り止めとして受けるからには、その大学に通う可能性があるということです。

そのため滑り止めの大学であっても少しでもいいので興味を持ったり、魅力的なポイントを見つけることを意識してみてください。

  • 就職実績が良さそう
  • なんとなく皆んな楽しそう
  • 偏差値は高くないけど全国的な知名度が高い
  • 志望校と似たような勉強ができる

など、少しでいいので滑り止めの大学の特徴を調べてみることをオススメします。

大学受験で滑り止めを決める時に注意すること

大学受験における滑り止めの大学の決め方について解説してきましたが、次は注意点について解説していきます。

滑り止めの大学を決める際は下記のようなことに注意してください。

  • 滑り止めは複数受ける
  • 模試で継続してA〜B判定が出ている
  • 受験日が連続しないようなスケジュールを立てる

滑り止めは複数受ける

滑り止めは必ず受からなければ意味がありません。

確実に受かるために1校だけでなく2〜3校ほど受けておくことをおすすめします。

1校だけでは、たまたま問題の相性が悪かったり、体調を崩してしまってベストなパフォーマンスを発揮できなかったりして失敗すると次がありません。

2〜3校用意しておくことで確実にどこかの大学には受かっている状況を作ることが大切になります。

模試で継続してA〜B判定が出ている

滑り止めの大学を選ぶ際は、模試で継続的にA〜B判定が出ている大学を選ぶようにしましょう。

1回だけA判定やB判定が出た大学は、本当に実力通りに滑り止めの大学として良いのか判断が難しいからです。

特にマークシート形式模試は勘が当たって、たまたま良い結果になることも珍しくありません。

共通テスト本番で勘が当たることはラッキーで済まして問題ありませんが、模試はきちんと反省して、自分の実力がどれぐらいだったのかを冷静に分析する必要があります。

「自分の実力なら確実に受かるであろう大学」を滑り止めにするためには、模試で継続的にA〜B判定を取れるような大学を選ぶべきなのです。

受験日が連続しないようなスケジュールを組む

私立大学の一般入試は2月初旬〜中旬にかけて日程が組まれていることが一般的です。

2〜3校の滑り止めを受けようとすると、日程が重なっていたり受験日が連続してしまうこともあるため、滑り止めの大学を選ぶ際はスケジュールにも気をつける必要があります。

日程か重なっていれば当然どちらかしか受験することはできませんし、2日連続で受験日が続く場合は疲労で2日目のパフォーマンスが落ちることも十分に考えられます。

2日連続までは集中力を保てたとしても、3日連続はどうしてもケアレスミスが多くなったりするので、早い段階からのスケジュール管理はとても大切になります。

大学受験で滑り止めを決める時の疑問(Q&A)

ここからは大学受験で滑り止めを決める時のよくある疑問について回答していきます。

  • 入学したくない大学も滑り止めで受けるべきですか?
  • みんなは何校ぐらい受けていますか?
  • 滑り止めも入学金を支払わないとダメですか?

Q.入学したくない大学も滑り止めで受けるべきですか?

「滑り止めの大学を選びましたが、やっぱり志望校以外行きたくありません。それでも受験した方がいいでしょうか?」

このような問い合わせについて、個人的には共通テスト利用だけでも受験しておくべきだと考えています。

志望校にしか興味がなかったとしても、志望校に落ちてから滑り止めで受けていた大学に興味を持つ受験生も少なくありません。

また、浪人を覚悟していたつもりでも受験が終わってみれば、もう一年頑張る気力がないことに気づく受験生もいます。

やはりできるだけ滑り止めの大学は受けるようにしましょう。

Q.みんなは何校ぐらい受けていますか?

「みんなは滑り止めを何校ぐらい受けていますか?」

これについては、河合塾の調査によると、みんなが大学受験全体で何校受験しているのかの割合は以下のようになります。

3校が最多でですが7校以上受けている人も少なくありません。

滑り止め2校ほどを含めて、大学受験を通して4〜6校ぐらいは受けておくことをオススメします。

  • 1校:11%
  • 2校:14%
  • 3校:22%
  • 4校:15%
  • 5校:13%
  • 6校:8%
  • 7校以上:17%

志望校を含めて国公立志望、私立志望でそれぞれ何校ぐらい受けるべきかは下記の記事にまとめているので参考にしてみてください。

大学受験は何校受けるのがベスト?平均は?(国公立&私立別で解説)

Q.滑り止めも入学金を支払わないとダメですか?

「滑り止めの大学に受かったのですが、入学金を支払わないと不合格になりますか?」

これは志望校の合格発表日と、滑り止めで合格した大学の入学金の納入期限を確認する必要があります。

滑り止めで合格した大学の入学金の納入期限の方が、志望校の合格発表日より早いのであれば、滑り止めの大学へも入学金を支払う必要があります。

入学金の相場としては20〜30万円ほどしますので、あらかじめ親に説明して工面してもらう必要があります。

志望校に合格するために大切な3つのこと

最後に、志望校に合格するために大切な3つのことを解説していきます。

滑り止めの大学を決めることは大学受験を成功させるうえでとても大切ですが、志望校に合格することが一番の目標ですので、最後まで読み進めて参考にしてください。

  • 志望校・併願校に受かるための受験戦略
  • 効率的な勉強計画
  • 「質」の高い自学自習

志望校・併願校に受かるための受験戦略

大学受験を成功させるためには志望校・併願校に受かるための受験戦略を立てることがとても重要です。

例えば、下記は2022年の大阪大学理学部の前期入試の科目の配点ですが、英語・数学・理科だけで全体の85%を占めることが分かります。

そして、併願校・滑り止めを選ぶ際は関関同立が一般的でしょう。

関関同立の理系の学部はほとんど英語・数学・理科の3教科で受けられますので、とにかくこの3教科の完成度を高めることに力を入れるべきなのです。

その中でも大阪大学の過去問を分析して、似たような対策で受験できる大学・学部を選ぶことが大学受験を成功させるために重要になります。

【2022年の大阪大学の前期の理学部の場合

国語100点
英語50点
地歴・公民50点
数学50点
理科2科目50点
共通テスト
英語200点
数学250点
理科2科目250点
二次試験

理学部 生物科 生命理学コースの合格最低点:553点/1000点満点

効率的な勉強計画

受験戦略を立てた後は、その戦略を勉強計画に落とし込むようにしましょう。

例えば上記の大阪大学理学部を志望校としている場合、英語・数学・理科2科目の合計4科目の勉強が中心になります。

下記のように英語、数学、理科2科目の勉強を中心としつつ、国語と社会も志望校に合格するために、「いつから」「どのような」勉強をするのか計画を立てることが大事になります。

  • 英語はいつまでに文法を終わらせて英語長文の対策を始めるのか
  • 数学はいつまでにどの参考書をどれぐらい終わらせるのか
  • 物理・化学はいつまでにどの参考書をどれぐらい終わらせるのか
  • 国語は古典と漢文で高得点を狙いたい。いつから対策をするべきか
  • 社会は配点が低いので最低限いつから対策を始めるべきか

また、勉強計画を立てる時のコツは「積み上げ式」ではなく「逆算式」で立てることですので、意識してみてください。

積み上げ式

「今この勉強をしているから次はこの勉強をしよう」

のように、今の状況から未来に向かって計画を立てる方法です。

逆算式

「志望校合格のためにこれだけの勉強をする必要があるから、いつまでにこの勉強を終わらせておこう」

のように、ゴールを達成するために必要なものを明確にして、未来から今に向かって計画を立てる方法です。

「質」の高い自学自習

大学受験の勉強の総時間は3,000〜4,000時間と言われていますが、そのうちの9割近くは自学自習の時間になります。

そのため、この自学自習の質をどれだけ高められるかが大学受験を成功させるうえで一番重要な要素になります。

受験生でよくある間違いが「質の高い授業を受ければ成績が上がるだろう」という勘違いです。

たしかに質の高い授業を受ければ分かった気になりますが、それを本当に自分の学力として習得するために正しい自学自習ができなければ意味がありません。

質の高い自学自習をできる受験生は成績をどんどん伸ばすことができますが、勉強方法のやり方が間違っている受験生はどれだけ時間をかけて勉強をしても成績はほとんど上がりません。

これが大手の塾・予備校に通ってたとしても、成績が上がる受験生と上がらない受験生で大きく差ができてしまう原因なのです。

そのため「質」にこだわって自学自習をすることを意識するようにしましょう。

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