浪人しても志望校には受からない、いつの間にか現役生に成績を追い抜かれた。
あなたの周りで、そんな話を聞いたことありませんか?
- 部活が忙しくて勉強できなかったから、浪人することにした。
- 自分は4年計画(高校3年プラス浪人1年)で大学目指すから、現役で落ちても大丈夫。
- 浪人すればワンランク上の大学も狙えるから、その方が将来の就職にも有利だ。
1年浪人すれば右肩上がりに成績はどんどん上がる、そう思っている人はとても多いです。
しかし、浪人生で第一志望校に合格できるのはわずか10%です。
思ったように成績が伸びず、いつの間にか現役生に成績を追い抜かれ、第一志望校も不合格といった残念な結果になる浪人生が多いということです。
ただしすべての浪人生に当てはまる訳ではなく、あくまでこのような傾向があるということです。
浪人生が受かりにくくて、現役生の方が受かりやすいと言われている原因はどこにあるのでしょうか?
多くの浪人生が現役生に追い抜かれてしまう3つの原因を解説します。
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目次
浪人生は春先の偏差値が高い
浪人したての春先は、浪人生の偏差値は現役生と比べて高い傾向にあります。
現役生はこの時高校3年生の始め、まだまだ基礎固めの時期で受験勉強に着手できていません。
部活を継続していて勉強そのものが二の次、といった人も多いです。
そのため成績を伸ばせる段階まで至っていないので、この時期に模試を受けても現役生の偏差値は低めです。
一方浪人生は一通り受験勉強をこなしているので、春先の模試では偏差値は高めです。
これは浪人生と現役生のスタートラインが違うことから起こる現象です。
浪人生の方が優秀だからということではありません。
上記のような理由で浪人生の春先の偏差値は高い傾向にあります。
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浪人生は秋頃から現役生に抜かれることが多い
春先優位だった浪人生も、秋頃から現役生に成績で追い抜かされることが多くなってきます。
現役生も夏頃には部活を引退し、基礎固めもある程度終えていきます。
夏休みには高校の補習に参加したり、予備校や塾の夏期講習に通ったりして実力をつけていきます。
そして運動会や学園祭などの学校行事を終えて、秋頃から本格的に受験モードに突入していきます。
また部活をやりながらすき間時間に勉強をこなしてきた現役生は、時間の使い方が上手です。
さらには短時間で課題をこなせる集中力があるので、あっという間に高得点が取れるようになります。
そんな彼らが本腰入れて勉強に取り組むので、模試での偏差値上位を現役生が占めていくことになります。
一方ある程度仕上がった状態からのスタートである浪人生は、それほど点数が上がることはありません。
春先の偏差値が高めだったことに油断して、受験勉強がイマイチおろそかになっている浪人生もいます。
その結果偏差値は下がり、現役生に成績で抜かされてしまうといった現象が起こるのです。
浪人生が現役生に抜かれる3つの原因
単純な伸びしろの差
浪人生が現役生に成績で抜かれる理由として、1番の原因は単純な伸びしろの差にあります。
現役生は勉強すればするほど成績が伸びやすい傾向にあります。
現役生はゼロからのスタートなので「伸びしろ」がたくさんあるからです。
その為がんばればがんばるほど成績は上がっていく可能性があります。
一方浪人生には大きく分けて2つのタイプがあります。
- 高校3年の夏ごろまで部活などが忙しく、あまり受験勉強できないまま浪人した
- 高校2年の冬ごろからコツコツ努力し続けたけど、第一志望校には届かずあえなく浪人した
浪人スタートの時点で伸びる可能性があるのは前者の方です。
なぜなら現役時代に勉強してないから、現役生同様「伸びしろ」が潜んでいる可能性があるからです。
一方後者の方は努力してある程度成績を伸ばしてしまっているので、「伸びしろ」があまり残っていません。
ゆえに努力しているのに浪人してもあまり成績が伸びない、といったことが多いのです。
このように「伸びしろ」があまり残っていないと成績を上げることができず、現役生に追い抜かれてしまうことがあります。
勉強への集中力
勉強への集中力が続かなくて成績が伸びず、現役生に追い抜かれることもあります。
浪人生は長期間勉強漬けになることで集中力が途切れ、飽きがきてしまう傾向があります。
浪人が決まった当初、本番まで1年もあるからと油断してしまう人もいます。
進学が決まった友達と卒業旅行に行ったり、浪人前の最後の息抜きと称して遊んだりしてしまうのです。
その後も朝から晩まで勉強する生活に疲れて、ついつい遊んでしまったりスマホをいじってダラダラしたりと、集中力が途切れてしまうことが多々あります。
日々の勉強をおろそかすると成績は上がりません、むしろ下がります。
苦手科目ほど顕著に成績は下がります。
そして1年は長いようであっという間に過ぎてしまいます。
気が付いた時には成績は伸びずに現役生に追い抜かれてしまった、といったことにもつながります。
勉強法が間違っている
勉強方法が間違っていて成績が伸びず、現役生に追い抜かれることもあります。
先に述べたように、ある程度仕上がっている人が浪人しても大きく成績は上がりません。
にもかかわらず、浪人後の志望校を現役当初よりハイレベルな学校に設定する人が少なくありません。
ハイレベルな学校に合格する為には従来と同じ勉強方法では追いつきません。
例えば英単語本を一冊覚えるのに現役時代うろ覚えの単語があったなら、それらを完璧に覚えましょう。
それだけでなく第2・第3の意味も覚え、長文読解の際どの意味が当てはまるか瞬時にわかるレベルまで鍛える必要があります。
その為には現役時代より密度の濃い勉強をしないといけません。
また綿密な学習計画を立ててスケジュール通り勉強を進めないと、受験直前になって時間が足りなかったといったことにもなりかねません。
勉強方法が間違っていると、成績が伸びずに現役生に追い抜かれてしまいます。
以上大きく3つの原因について解説しました。
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まとめ
これらの原因をみて、思い当たることはありましたか?
現役生はラストスパートで驚異的な追い上げを見せます。
個人差はありますが、「成績の伸びしろ」が限りなくたくさんある人も中にはいます。
そんな人は最後の数か月で驚くほど成績を上げてきます。
そんな特殊な人もいるのだという事を心に留めて、他人の成績に振り回されない強いメンタルを持ってください。
現役生に追い抜かれたからといって、受験直前に落ち込みもう一年浪人しようと諦めるのは間違いです。
また自分の「成績の伸びしろ」がどのくらい残っているのか、あなた自身で把握しておく必要があります。
現役時代コツコツがんばって今があるのなら、そこから偏差値プラス10の大学は正直厳しいです。
偏差値プラス5くらいで作戦を練り直すのも戦略の1つです。
浪人生だから受からないのではなく、目標設定を間違えるから受からないのです。
これは浪人生だけでなく、現役生にも言えることですね。
あなたの実力を見定めて、あなたの実力に合った大学を受験して合格を勝ち取れることを応援しています。