地理という科目は日本史や世界史と比較して暗記量が少ないという特徴があります。
そのため理系で国公立大学を志望している受験生や、文系で国公立大学を志望している受験生の社会の2科目目で利用されることが一般的です。
受験生を多く見ていると、たまに「地理はとにかく暗記すればいいですよね」と言われることがあります。
しかし、それは間違いです。
地理は暗記だけでなく、グラフや図から必要な情報を読み取る思考力や考察力も問われる科目なのです。
今回は下記のことを解説していきます。
- 地理という科目の特徴
- 地理の勉強で効率的に暗記する方法
- 地理のグラフや図の読み取りを得意にする方法
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目次
地理の特徴
社会科目の中には主に日本史、世界史、地理、倫理・政経がありますが、地理とはどのような科目なのか特徴を解説していきます。
- 暗記量は比較的少ない
- グラフや図の読み取りが出題される
- 教科書通りの出題は少ない
- ある程度の点数までは取りやすい
- 共通テストの平均点は安定している
暗記量は比較的少ない
日本史や世界史を勉強している受験生であればイメージできると思いますが、地理はこれらの科目よりも暗記量はかなり少ないことが特徴的です。
実際に、学校の授業で使われている教科書を比較してみてください。
日本史や世界史の教科書の方が分厚く、重要語句もたくさん出てくるでしょう。
その点、地理の教科書は日本史や世界史のものほど厚くないはずです。
そのため大学受験では、理系の学生や、文系の学生で1つ目の社会を日本史or世界史を選んだ方の2つ目の社会で利用されることが多くなります。
グラフや図の読み取りが出題される
地理の大学入試の問題はグラフや図といった文章以外から必要な情報を読み取る問題が出題されます。
実際に下記から過去の共通テストの問題を確認してみましょう。
ほぼすべての問題に何かしらのグラフや図が掲載されていることが分かります。
そのため重要語句の暗記だけでなく、このようなグラフや図を読み取る思考力や考察力が必要になるのです。
2023年度共通テスト地理の問題:https://www.toshin.com/kyotsutest/chiri-b_question_1.html
Toshin.com
教科書通りの問題は少ない
日本史や世界史であれば、暗記した知識をそのまま使えば回答できる教科書通りの問題も出題されます。
しかし、地理は先ほど確認していただいた通り、グラフや図で出題されることがほとんどになります。
そのため単純な知識を問う教科書通りの問題は多くありません。
つまり教科書を使って暗記した量が、得点にあまり直結しにくい科目であると言えます。
ある程度の点数までは取りやすい
ここまで説明してきたように、地理は暗記よりも考察問題が出題されやすい傾向にあります。
それは細かな知識を暗記しなくても、グラフや図を正しく読み取ることができれば回答できる問題もあるということです。
そのため、日本史や世界史のように時間を多く割いて勉強をしなくても、考察力があればある程度の点数までは取ることができたりもします。
しかし、きちんと知識を蓄えたうえで思考力や考察力を磨いていかないと、安定して高得点を狙うことが難しい科目でもあるので注意が必要です。
共通テストの平均点は安定している
下記は社会4科目の共通テストの平均点の推移になります。
日本史と世界史は年度によって10点近く平均点が変わることもありますが、地理は毎年60点前後で推移していることが分かります。
そのため難易度が大きく変わることは少なく、事前の共通テスト対策の出来で、本番でもどれぐらいの点数が取れそうか予想しやすいと言えるでしょう。
2021年 | 2022年 | 2023年 | |
日本史 | 64.26 | 52.81 | 59.75 |
世界史 | 63.49 | 65.83 | 58.43 |
地理 | 60.06 | 58.99 | 60.46 |
倫理・政治経済 | 69.26 | 69.73 | 60.59 |
地理の勉強で効率的に暗記する方法
地理は日本史や世界史に比べて暗記量が少ないと言えど、暗記すべき事項はたくさんあります。
そのため地理の勉強で効率的に暗記する方法を解説していきます。
- 因果関係を理解する
- 大きな視点から勉強する
因果関係を理解する
地理の勉強で暗記する時、必ず前後の因果関係と一緒に理解するようにしましょう。
例)バナナの国別輸入量を見るとフィリピンやエクアドルが上位にきます
これは東南アジアやラテンアメリカ、アフリカなどの熱帯地域は、かつてヨーロッパ諸国の植民地支配にあったことが関係します。
本国からの資金提供を受けて、現地の気候を活かした大農園が経営されていることでバナナの生産量が多くなっています。
またバナナ以外にも、カカオや天然ゴム、コーヒーなどもこのような地域から輸入されることが多いのです。
このように「バナナの国別輸入量はフィリピンがほとんど占める」と単独で暗記するのではなく、その前後にどのような理由があったのかを理解するようしましょう。
そうして暗記することで、記憶の定着率も上がり効率良く暗記することができるのです。
大きな視点から勉強する
地理を勉強するとき、どこから勉強しても同じだから好きなところから勉強しようとする受験生がいます。
しかし、地理を勉強する際は大きな視点から勉強することで効率良く暗記することができます。
簡単に説明すると以下のようになります。
世界の地形や気候→各地域の産業→各地域の社会
先ほどのバナナの国別輸入量を例にします。
『世界の気候』を学ぶ際に東南アジアやアフリカなどが熱帯地域であることを勉強します。
その後、『各地域の産業』で「バナナの国別輸入量はフィリピンがほとんど占める」ことを学び、その理由は先ほど説明したように気候と植民地の歴史があるためです。
このように大きな視点から学ぶことで、これまでで暗記した知識と、これから暗記する知識を点と点で結べるようになります。
その結果、「暗記」から「理解」へと変わり、効率良く勉強を進めることができるのです。
グラフや図を読み取りを得意にする方法
最後に、地理の対策では絶対に欠かすことができないグラフや図を読み取るコツを解説していきます。
- 回答に根拠を持つ
- 最終手段は消去法
- たくさんの問題に触れる
回答に根拠を持つ
共通テストの問題はマーク式ですし、二次試験・一般入試でもグラフや図の読み取り問題は、選択式であることが一般的です。
そのため勉強している段階から、常に回答に根拠を持つことを意識づけましょう。
- なぜこの回答を選んだのか
- なぜそれ以外の回答は間違っているのか
この2つを自分の言葉で説明できるぐらい回答に根拠を持って勉強することで、必ず地理の知識はついてきます。
地理の問題は「なんとなく正解した」ということも起きてしまう科目です。
入試本番ではラッキーで終わらせることができますが、勉強している時はその根拠を必ず明確にする復習をするようにしましょう。
そうすることで自然と地理のグラフや図の読み取りが得意になってきます。
最終手段は消去法
どれだけ回答に根拠を持たせようとしても、知識が足りていなければ根拠は持てませんよね。
その際は、自分が分かる選択肢には根拠を持たせ、そこに答えがなければ消去法を使うようにしましょう。
地理は勉強を掘り下げていこうとすれば、どこまでも深く勉強できてしまいます。
しかし大学入試の志望校の配点で地理が英語と同じぐらい高いという方はほとんどいないでしょう。
そのため、どこかで勉強の区切りをつける必要があるため、消去法という技も持ち合わせておくことをおすすめします。
たくさんの問題に触れる
地理の受験勉強をする際は、重要語句を暗記できているかを確認する勉強にあまり時間を割く必要はありません。
それよりも積極的に共通テスト対策のような本番に向けた問題を解くようにしましょう。
そうすることでグラフや図の問題に慣れることができますし、似たような問題や問題のパターンが把握できるようになります。
グラフや表が今まで見たことないような形で出題されると戸惑いますよね。
そういったことを防ぐためにも、より多くの問題に触れ、グラフや図の読み取りに慣れておくことはとても重要です。
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