キラキラした大学生活を想像していたけれど、
「思っていたキャンパスライフとは違った」
第一志望には合格できなかったから別の学部に入学したけれど、
「ほかの大学でやっぱり○○が勉強したい」
など、今の大学をやめて別の大学に通いたいと思ったことがあるかもしれません。
ミスマッチを感じながら卒業までの4年間を過ごすのは、時間がもったいないですし、モチベーションも上がらないですよね。
そんな時、今の大学を中退して別の大学に入り直すことは、もちろん可能です。
でも編入するにしても、再受験するにしても、費用やタイミングについても考えなければなりません。
今回は、別の大学に行きたい時の方法・注意点について解説します。
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目次
別の大学に行きたいと感じてしまう理由
中退したり、大学在学の途中で進路変更をしたいと思ったりすることは、そんなに珍しいことではありません。
中央公論新社・読売新聞教育ネットワーク事務局「大学の実力2019」に掲載の調査結果によると、大学中退者が約7%もいます。
今の大学を中退して別の大学に通いたいと思うのには、それぞれ理由がありますね。
まずはその理由から解説していきましょう。
大学で思っていた勉強ができない
まず一つ目の理由として、思っていた勉強ができない場合です。
大学を志望する際に思い描いていたことが、実際入学して講義をきいてみると自分が学びたかった内容とズレを感じることがあった場合、これに該当します。
独立行政法人労働政策研究・研修機構が平成27年に実施した「大学等中退者の就労と意識に関する研究」によると、大学を退学する理由として4割以上を占めているのが「学業不振・無関心」でした。
近年はオンライン授業を実施する大学も増えていますが、オンライン授業の場合は質問がしづらく、思い描いていた授業と違うと感じる学生も多いようです。
このように、入学前にしたいと思っていた勉強ができない場合や、イメージしていた授業とギャップがある場合は別の大学へ行って学び直したいと思うのです。
滑り止めで妥協した
二つ目の理由は、今の大学(学部)が滑り止めで妥協した場合です。
なぜなら、もともと第一志望ではなかったために
「本当は行きたかった大学は別のところだ。」
「こんな大学には入学したくなかったのだ。」
という気持ちを持ったまま大学生活を送ってしまうからです。
また、他人に勧められて入学した場合や単純に滑り止めとして受験した場合、その学校のことをよく調べないで入学してしまい、学生生活とのギャップも感じやすくなってしまいます。
以上のように、滑り止めの大学で妥協してしまった場合は別の大学に行きたいと思ってしまうのです。
他にやりたいことが見つかった
三つ目の理由として、学生生活のなかでやりたいことが見つかり、退学を選ぶ人もいます。
その「やりたいこと」は、今の学生生活を続けていても叶わないことが多いからです。
つまり、学校の中に道がなければ、中退を選択するということです。
例えばどうしても音楽を学びたいとなれば、音楽の専門学校がありますし、コンピュータを学んでシステムエンジニアになりたければ、情報専門学校もあるのです。
学生生活のなかで大きな出来事があり、途中で「どうしても医療の道に進みたい。看護師になりたい」というケースもあるかと思います。
これらの夢を叶えたい場合、今の大学に通っていても実現することは難しいですよね。
このようにやりたいことが見つかり、それが今の大学ではできない場合は他の大学や学校に通いたい、となるのです。
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大学生が別の大学に行く方法
大学3年次の編入
実は4年制大学の2年次から、別の4年制大学の3年次(もしくは2年次)に編入することが可能な大学もあるので、検討している人はこのタイミングを利用してみましょう。
これは4年制大学の生徒だけでなく、専門学校や短期大学からの編入も可能で、2年生の夏から冬にかけて行われる「編入学試験」を受験すれば良いのです。
合格すれば、翌春から大学3年生(もしくは2年生)として編入学できます。
この編入学の制度は日本にある約700校の大学のうち、国公立も含む約9割の大学が設けています。
例えば国公立の大学であれば、東北大学、名古屋大学、埼玉大学など、私立大学であれば、法政大学、駒沢大学、日本大学などです。
このように、別の大学に通いたい場合は3年次の編入制度の試験を検討してみましょう。
大学受験に再挑戦
今の大学生活に満足せず他の大学に通いなおしたい場合は、もう一度大学受験に挑戦することもできます。
「やはりあの大学に入りたい」という思いを持ち続け、今の大学生活をしながら受験対策を続けるのです。
ここ数年は私立大学の入学定員について管理が厳格化しており、「浪人はしたくない」と思う高校生が多くなっています。
浪人するには予備校のお金がかかりますし、翌年に絶対に合格する保証がないからです。
そのため、第二希望の大学に入学しながら第一希望の大学の受験勉強を続けて、本当に行きたい大学に再挑戦するという選択肢もあるということを、覚えておいてください。
別の大学に挑戦する時の注意点
本当にその大学に行きたいのか確認
別の大学に挑戦する際には、「本当に行きたいのか」ということを自分自身に問いかけましょう。
なぜなら別の大学に編入したものの、「あれ、やっぱりここもイメージと違う」と同じようなことを繰り返すことがないようにすべきだからです。
大学では学問だけでなく、教授や友人、サークルの仲間との出会いがあります。
つまり、自分の可能性を広げられるチャンスの場所でもあります。
そのチャンスにふさわしい場所かどうか、大学生活をどのように活用していくのか、など「自分の目標や希望」について自問自答してみることが大切です。
以上のように、別の大学に行くためには「本当にその大学に行きたいのか」ということをじっくりと考えてみましょう。
入試方法に合わせた対策が必要
先ほど別の大学へ行く方法として、「編入」と「再受験」について触れましたが、その方法に合わせた対策が必要となります。
編入試験と大学受験の再挑戦では、あなたが学ぶべき科目が違うからです。
例えば再受験の場合、私立大学でも3科目以上が多く、国公立大学の場合は共通テストでさらに科目が増えます。
一方、編入学試験の場合は基本的には「英語」「小論文」「面接」の3つになる場合が多いです。
編入学試験では科目は英語のみですが、高校レベルで良い大学一般受験と異なり、その英語レベルは大学レベルの高いものが求められますし、より深い知識・文章力が必要となります。
このように、入試方法に合わせて適切な対策を取るようにしましょう。
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最後に、大学を休学後に中退、就職をした方の体験談が書かれている記事を紹介します。
こちらの記事には「大学に在籍しながら別の大学の受験を考えていたが、失敗した」という内容も書かれているため、ぜひ参考にしてみてください。