「予備校に通いたいけれど、お金がないから浪人を諦めるべきだろうか。」
「バイトをしながら浪人したほうがよいのだろうか。」
と迷っているあなた。
お金のことで心配事を抱えていると、受験勉強に全集中できないですよね。
でも、浪人を諦めるのはまだ早いですよ。
今回はお金がなくても浪人ができる方法を提案します。
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目次
宅浪は避けるべき
お金がない場合、予備校に通わずに自宅で受験勉強をする「宅浪」を考えがちですが、大前提として「宅浪」はオススメしません。
なぜなら宅浪はとにかく孤独感を感じてしまい、モチベーション低下など、メンタル面で良い状態を保つことが難しいからです。
実際に宅浪を経験した浪人生はよくわかると言いますが、この孤独感はあなたが考えるよりもずっと深刻なストレスとなり、精神的に非常につらいのです。
その原因としては、人との接点が少なくなってしまい、社会から孤立する日々になってしまうということです。
そして、実は宅浪で志望校に合格できる人は、残念ながらほとんどいません。
以上のことから、お金がないからといって「宅浪」の選択は避けるべきなのです。
バイトしながら浪人もおススメしない
『お金がないならば、バイトをしてお金を稼ぎながら予備校に通えば良いのではないか。』
そう考える人もいるかもしれません。
しかし実際バイトを始めると、短時間でも疲労がたまってしまい、今までに比べて受験勉強の質が下がってしまいます。
バイトをしている時間はもちろん勉強ができませんので、1日中勉強をしている浪人生と比べれば、当然勉強に費やせる合計時間が少なくなってしまいますね。
仮に月に8万円を稼ぎたい場合、時給1,000円では週3回の出勤だとしても、1日あたり6時間ほど時間が拘束されてしまうのです。
通勤時間や身支度の時間なども合わせると、多くの時間をバイトに費やすことになってしまいます。
また、新しい環境に慣れるためには体力面だけでなく、精神的にも負担になることを忘れてはいけません。
そして受験生ではないバイト仲間と関わりが増えていくなかで、予想外の誘惑も増えてしまい、受験に対するやる気を失ってしまう危険性もあります。
「時は金なり」という諺(ことわざ)があるように、お金と同じように時間は貴重なもので、とくにあなたにとってはこの1年間が大切なのです。
予備校代のためにバイトをしたのに、結局受験勉強に効率が悪くなってしまえば本末転倒です。
志望校に合格する浪人生は毎日必死に、そして本気で大学受験と向き合っていることを考えると、お金がないからといってバイトをすることはオススメしません。
お金がなくて浪人を諦めるのはまだ早い
自治体の経済支援を調べよう
各自治体で、学生向けに経済支援を行っている場合があります。
例えば大阪市のホームページを見ると、様々な奨学金制度が載っています。
奨学金制度は、進学に必要な意欲をもつ学生が経済的理由で進学を諦めることがないように、そして進路を自由に選択できるように国や自治体が経済的支援を行う制度です。
奨学金には給付型、貸与型などいくつか種類があります。
いずれも所得や住所、募集時期などさまざまな要件があるので、しっかり確認するようにしましょう。
そのほかにも各種団体が個別に実施している奨学金制度や、国の教育ローンなどもあります。
塾・予備校の奨学金制度を調べよう
大手予備校のホームページを見ると、入塾費と授業料で最低でも50万円を超えるため、経済的不安がある場合は予備校に通うことを諦めてしまうかもしれません。
でも、塾や予備校にも奨学金制度があるのです。
河合塾を例に挙げますと、ホームページを読み進めると「奨学金制度・教育ローンなどのご案内」と記載があります。
河合塾大学受験コースに入塾を希望しながら経済的理由で学習することが難しい場合、河合塾が奨学金生として認定すれば、様々な経済支援が受けられるのです。
例えばご両親の年収によっては授業料が半額程度免除される場合があります。
それ以外でも新型コロナウイルスの感染拡大の影響で世帯所得が減少した場合や、学業成績優秀と認められる場合、自然災害で被害を受けた場合など条件はさまざまです。
これらの奨学金制度は内容によって募集していない期間があるので、ホームページをよく確認することをお勧めします。
このような支援制度は河合塾だけでなく、駿台予備校や代々木ゼミナールなど、多くの予備校や塾で実施しています。
そして河合塾のホームページには塾独自の経済支援だけではなく、下記支援についても詳細情報があります。
・日本政策金融公庫による国民生活事業の「国の教育ローン」
(利率はローン申込時点で決定、15年以内に返済、融資限度額は350万円、近くの日本政策金融公庫国民生活事業の各支店に直接問い合わせる)
・みずほ銀行・三菱UFJ銀行など「民間金融機関による教育ローン」
(個人の取引状況により金利優遇が利用できる場合があり、融資可能額や返済期限は直接窓口に相談する)
・「オリコ 学費サポートプラン」
(実質年率 3.5%、最長期間12年までに返済、申込上限額500万円、インターネット申込もできる)
このように、様々な経済的なサポートが受けられる場合があるので、情報を集めてみましょう。
親に相談してみる
先ほど予備校代として、入塾料や授業料が少なくても50万円はかかるとお伝えしましたが、実際はもう少しまとまったお金が必要です。
例えば予備校の授業を補足する夏期講習に参加する必要が出てきたり、模擬試験を受けたりする必要があるからです。
参考書や問題集の書籍代や、受験料も必要ですよね。
そして約1年間勉強しっぱなしですとストレスが溜まりますし、たまの休みにレジャーに出かけたり、気分転換のために趣味のお金が必要だったりする場面も出てきます。
浪人生で経済的援助が必要な場合は、上記奨学金や教育ローンを利用する場合が多いですが、返済能力が認められない場合は金融業者の申込審査を通らないこともあります。
ですから、まずは親など身内に相談するのが一番良い選択です。
志望校合格に向けてのあなたの意気込みをご両親に伝えれば、きっとあなたにとって良い方法を一緒に考えてくれることでしょう。
それでもバイトが必要な場合、オススメは?
可能であれば塾講師
できることなら、塾講師をバイトに選びましょう。
塾講師をすることの最大のメリットは、人に勉強を教えることで自分の学力も上げることができることです。
他人に理解してもらおうとするためには、まず自分がしっかり理解をして、それを相手に分かりやすいように伝えなければなりませんよね。
その積み重ねが最終的には自分の能力・学力がアップすることにつながるのです。
塾や予備校といっても、様々なスタイルがあります。
もちろん大学受験用の塾があれば理想的ですが、高校受験の塾でも英文や数式、現代文などと触れる機会があるので、塾講師以外のバイトよりもはるかにオススメです。
以上のことから、可能であれば塾講師をバイトに選ぶのが賢明です。
コンビニ、ファミレス
コンビニやファミレスもオススメバイトの一つです。
コンビニやファミレスは、朝〜夜まであり、シフトの融通も利きやすいことが良い点です。
くわえて、店舗数が多く、自宅や塾の近くなど、自分の都合の良い場所で働くことができます。
例えば早起きして早朝バイトを入れ、バイトを3時間してからそのまま勉強に取り掛かったり、塾で自習しその足でバイトへ行くということをルーティン化できたりするのです。
つまり日常にメリハリができ、規則正しい生活をすることができますね。
このように、時間の選択が幅広いコンビニやファミレスもオススメです。
1日の生活リズムの中で2~3時間など、無理のない範囲で行いましょう。
フードデリバリー
ウーバーイーツや、出前館などフードデリバリーも浪人中オススメのバイトです。
このバイトの特徴は、シフトが決められておらず、働く時間は自分で決められることです。
勉強に追われている中、自分のペースに合わせてバイトができる点は良いですよね。
また、外を自転車で走ることで気分転換になりますし、浪人中は運動不足になりがちなので、そういった意味でもメリットがありますね。
相手との接触が最低限で済みますし、接客の煩わしさや、気疲れもあまりありません。
このように、フードデリバリーもオススメバイトの一つです。
するべきでないバイト
居酒屋など夜のバイト
居酒屋などの夜バイトは、できるだけ避けましょう。
基本的には居酒屋が営業するメインの時間帯は、夜~深夜です。
そのため居酒屋バイトをしていると、あなたの生活が夜型になってしまい、朝早く起きることができなくなる可能性があります。
朝早く起きることができない場合、結局ズルズルと1日が過ぎてしまい十分に勉強ができず、成績が下がる恐れがあります。
それ以外のデメリットとして、夜働くバイトは疲労が大きい傾向があるのです。
肉体的な疲労だけではなく、接客相手が飲酒していることもあり、バイトで余計なストレスがかかることも考えられます。
以上のことから、居酒屋などの夜に働くバイトは避けるほうがベターです。
単発の短期バイト
単発の短期バイトは時給が高い傾向があり、若い人には人気がありますが、できる限り避けたほうが良いでしょう。
なぜなら単発のバイトは、慣れない仕事のため疲労が大きいのです。
単発のバイトは、初めての場所で、初めて出会うメンバーと、初めての仕事をするわけです。
身体だけではなく、気を遣うので、精神的にも疲労が大きくなってしまいます。
そうするとバイトの疲労で1日が潰れてしまい、勉強の計画が崩れる可能性が高くなってしまいます。
これらの理由から、単発の短期バイトも避けた方が良いと言えるでしょう。
バイトしながら浪人を成功させるコツ
バイトの比重は小さくする
バイトしながら浪人を成功させたいなら、1日の中でのバイトの比重はできる限り小さくしましょう。
バイトまでの移動時間や準備時間もあるのに5時間以上のバイトを入れてしまうと、十分な勉強時間は確保できませんよね。
そのため1日あたりのバイト時間は最低限の2~3時間程度にとどめ、しっかりと勉強時間を確保することを意識してください。
バイトをするなら決してバイトをメインにせずに、受験勉強メインのスケジュールを組むように心がけましょう。
習慣化させる
バイトも勉強も、毎日のスケジュールを習慣化させるようにしましょう。
日によって予定が大幅に変わるスケジュールだと、頭も使いますし、身体も慣れるのが大変です。
それに予定を確認する作業にも時間が取られてしまい、時間を有効に使えなくなってしまいます。
そのため1週間のうち、バイトする時間と勉強する時間を習慣化させるのです。
具体的に説明しますと、
≪月曜~金曜≫
- 6:00 起床
- 7:00~9:00 早朝バイト
- 10:30~12:30 勉強(午前)
- 14:00~16:00 勉強(午後)
- 17:00~19:00 勉強(自習室)
- 22:30 就寝
以上は一例ですが、要は毎日のバイトや勉強時間を「固定」すると良いのです。
このように自分のスケジュールを習慣化し、さらに紙に書いて自分の部屋に貼るなど「見える化」すると良いですね。
メリハリをつける
スケジュールを習慣化させたあとは、それを実行できるようにメリハリをつける工夫をしましょう。
メリハリをつけることでリフレッシュしたり、モチベーションを維持できたりするメリットもあるからです。
例えば自分の部屋でずっと勉強するのではなく、塾の自習室や図書館で勉強する時間を設けてみましょう。
いつもと変わらない風景で気分が上がらないときは、環境を変えると捗ることがあります。
他にも自分ルールとして、勉強している時間だけはスマホの電源を切るなど実行してみましょう。
スマホから離れてみると、案外なくても困らない存在になるかもしれませんよ。
また、たまにはしっかりと休息時間を取ることもメリハリがある生活になります。
日頃頑張っている自分へのご褒美として、
- 映画を見に行く
- ショッピングを楽しむ
- カラオケに行く
- バッティングセンターに行く
- 思い切りゲームを楽しむ日を作る
などの楽しみも、スケジュールに入れてみてください。
勉強のスケジュールのなかに、とっておきの楽しみがあると、「その日までに頑張ろう」と思えるはずです。